新たな航路へ

清風寺〈今月のことば〉「新たな航路へ」

―清風寺相談役にサントリー鳥井信吾副会長が就任―

(この原稿は4月13日に執筆しています)

 この度、4月16日(日)に奉修される佛立第十八世講有当山第三世御住職日地上人第三十七回御忌法要において、サントリーホールディングス株式会社代表取締役副会長・鳥井信吾氏に清風寺相談役の辞令を受けていただく運びとなりました。何とか日地上人へのお供えとさせていただきたいとの想いで、私が半年以上に亘り温めてきた念願の構想でした。

 サントリーの社名は、会長の佐治氏と副会長の鳥井氏の苗字から付けられており、それほど両氏の絆が深いことが窺えます。サントリーは誰もが知る日本を代表する大手飲料メーカーであり、国際社会においても蒸留酒メーカー中3位という世界企業です。

 そのサントリーの鳥井氏が、社会貢献をされるという時に直々に私に声を掛けてくださり、1年間毎週のように顔を合わすようになりました。鳥井氏のお人柄に触れるにつれ、その穏やかさの中に持ち合わせる品格、そして世界を見据えた物事の捉え方など、その所作・言動から人格者であることはすぐに窺い知ることができました。私のような若輩者にまで気を遣われて「是非お寺にお参りさせていただきたい」と何度もお声をかけていただきました。

 しかし現実には、世界を股にかけるサントリーの副会長であり、日本商工会議所副会頭・大阪商工会議所会頭と、多忙極まりない方であると再確認し、私自身もこれ以上親睦を深めることは難しいと、半ば諦めて遠慮していました。そんな時、ある会合で再度鳥井氏とご一緒させていただいた際に、私は思いきって清風寺相談役のお話をさせていただきました。鳥井氏からは

「私は清風寺さんと西村君のためなら何でもさせてもらいたいと思っています。相談役を喜んで受けさせていただきます。ただ、私は立場上一つの宗派に絞って入信することはできないので、そこだけはどうかご理解いただきたい」

とお返事をいただきました。

 鳥井氏は、会社の最高責任役会にも清風寺相談役就任の承認を求める議案を上程してくださり、正式にお受けいただく運びとなりました。お寺の在り方を問われる今の時代に、清風寺が外部からの世界の声、世間の声を取り入れながらご弘通に邁進していく、新たな航路が拓けたのです。これほど有難く、光栄なことはありません。

 さあ、舵を切りましょう。この鳥井氏相談役就任を十八世日地上人への類例なき喜びとしてご報告させていただけることに、私は心から随喜感激しております。

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