簡単に言うとこんなお話
大学4回生で就職先を模索していたとき、お寺のご信者さんから障がい児童の療育施設でのアルバイトを紹介してもらう
今から4年前、大学4回生の私は本格的に就職を考える時期を迎えました。幼い頃から保育園の先生になるのが夢でしたが、保育実習を受けて「あぁ、やっぱり私は先生には到底なれない…」と、理想と現実のギャップに悩んでいました。
そんなとき、普段から就職について相談していたお寺のご信者さんから「私の職場の放課後等デイサービスでアルバイトをしてみませんか?」とお誘いをいただきました。
その施設は、障がいを抱えた児童が通う療育施設でした。障がい児童について、これまでに少しは勉強していたものの、詳しい知識があるわけではなく、「私なんかが指導できるのかなぁ…」と不安な気持ちがありました。それでも子供達は純粋な心で私を受け入れてくれて、とても嬉しかったのを覚えています。その施設では、児童と関わり合いながら多くのことを学ばさていただく日々を過ごすことができていました。
そのまま同じ療育施設に就職。しかし3年後に突然、閉所を言い渡される
半年が過ぎた頃、本社から「うちで就職をしませんか?」と声をかけていただきました。
就職について深刻に迷っていた私は、あまりの嬉しさに「是非よろしくお願いいたします!」と二つ返事で答え、無事就職のご利益をいただくことができました。
ところが!……正社員になって約3年後の8月、本社から突然、施設の閉所を言い渡されました。学期途中での閉所でしたので、児童の卒業を見届けることができず納得できるものではありませんでしたが、本社の決定には従うしかなく、退職する運びとなりました。
悩みに悩み抜いたが、その分御題目も沢山唱えた。するとすぐに再就職先が見つかる。
それからというものの「次の仕事はどうしよう……」と悩む毎日で、ハローワークにも通ったりもしましたが、真剣に悩んだ分、仏様におすがりしたいと思える気持ちも自然とこみ上げきて、自宅やお寺の御宝前で沢山お看経〔おかんきん=御題目の口唱〕もあげさせていただきました。
するとどうでしょう、退職した施設と系列のグループ会社から「新しく療育施設のデイサービスを立ち上げますので、うちで働いてくれませんか?」と、声がかかったのです!
私自身思ってもみなかったお誘いで、とても嬉しく思いましたが、当時、転職活動の不安やストレスから体調を崩していましたので、少しだけ入社日を先延ばしにしていただきたいと相談したところ、これを快諾してくださいました。再就職がこんなにもスムーズにいくとは思っておらず、まさに御宝前のお計らい(ご利益)をいただけたと心から感じました。
現在も、療育施設の保育士として日々学んでいます。人間関係にも恵まれた職場で、本当にありがたい気持ちでいっぱいです。この度の就職、再就職のご利益を機に、あらためて自分はこれまで数え切れないほどのご利益をいただいてきたのだなあと、感謝の気持ちが芽生えました。大きな病気や怪我もなくこれまで無事に過ごすことができたのも、仏様のお護りがあったからこそです。これからも精一杯、お寺のご奉公に励み、お役に立ちたいと思います。ありがとうございました。