胃潰瘍が知らぬ間に発症して治るご利益

小林 江美子 さん

 平成23年2月のことです。朝参詣の帰りにお寺の前にある内科の『福井クリニック』の前を通りかかったときでした。ふと「そうだ、ここでインフルエンザの予防注射をお願いしよう」と思い、受診しました。すると、先生から「住んでいる所で接種した方が料金が安いですよ」と言われて「そうですか」と帰りかけたとき、「ここは胃腸科もあったな」と思い出しました。

 同時に、4、5年前に他の病院で「胃に、心配ないぐらいの非常に小さいポリープが一つあります」と言われたことを思い出しました。そこで、軽い気持ちでその場で胃カメラの検査をお願いしてみたところ、タイミングが良かったようで、すぐに検査してもらえました。先生はできあがった胃の中の写真を私に見せながら、神妙な表情で「胃に筋腫ができていますね。ここでは詳しいことはわかりません。紹介状を書くので、大きな病院で精密検査をしてもらってください」と言いだし、大変驚きました。

 私は、お寺参詣に近いところが良いと思い、後日、関西電力病院へ行きました。検査の結果、3センチの大きさの筋腫ができていると説明を受けました。また「以前に胃潰瘍をしたことがありますね?」と聞かれましたが、私はそれがどんな病気かも知りませんでしたので「いいえ」と答えました。しかし先生は「胃潰瘍が治った跡があります」と言います。

 私は知らない間に胃潰瘍になって治っていたことにすごくビックリして、大きなご利益を頂いたんだと、思わず合掌して喜びました。筋腫も悪性ではなかったようで、これも仏様に対し感謝の気持ちでいっぱいでした。

 筋腫切除の手術は内視鏡で行うと告げられ、手術の日も決まりました。

 手術の日よりすこし前に行われた、私が所属する教区の口唱会の中で、御講師が『手術無事終了』のご祈願の言上をしてくださり、ここでもご信者方に沢山の祈願口唱をいただくというお計らいをいただきました。そのお陰で、手術当日は何の不安もなく、手術室へ入ったことを覚えています。

 当時、内視鏡手術はまだ一般的ではありませんでしたが、良い先生に出会えたこともきっとお計らいです。手術は無事成功し、傷跡もほとんど目立たず、回復も早く、早期退院することができました。

 何気なくお寺の前のクリニックに足が向いたこと、タイミング良く胃カメラの検査ができたこと、知らない間に胃潰瘍が治っていたこと等々、何から何までお計らい(ご利益)をいただくことができ、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。

 お役をいただきながらお寺のお手伝いをさせていただいて、かれこれ10年が経ちます。主人が亡くなった後は、子供たち、孫たちも清風寺でのご信心を受け継いでくれ、私を支える存在になってくれたことに心から喜んでいます。子供たちもお寺でお役をいただき、十分なご奉公はできていませんが、大変ありがたいことです。これからも感謝の想いを忘れず、ご先祖の追善供養も大切にして、コツコツご奉公に励ませていただきたいと思います。

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