有難い「現証のご利益」

溝口明宏さん

この度、私が戴きました有難い「現証のご利益」についてご披露させていただきます。それは平成二十九年十二月の事でした。朝のお給仕をしていましたところ、お天目が台の中心からズレているのに気付きました。いつも中心を合わせて置いており、前日も確かに台の中心に置いた筈なのにおかしいな、気のせいかな?と思い、いつも以上に意識して中心に置きました。しかし、不思議な事に翌日の朝もズレておりました。その後も毎日ではないものの、隔日での頻度でズレており、不安に思った私は組長の梯さんに相談しましたところ、「何かのお知らせかもしれない」と教えていただき、心当たりを探っていきました。思い当たる節としては、三週間ほど前に家内が海岸の干潮時の岩場で足を滑らせ転倒し側頭部を強打した事でした。転倒後ずっと「頭が痛い」と市販薬を服用しながら仕事に行っておりました。

それから三週間、市販薬も効き目がなくなり左手の動きもいつもと違うと本人も感じていた頃の朝、お天目がいつもより大きく動いており、「これは絶対におかしい。何かがあるのでは」と不安が大きく膨らみました。仕事に行くのに朝、家を出て駐車場に止めている家内の車を見て驚きました。前日の帰宅時に家内はいつもの駐車スペースよりも一台分前に駐車するという中途半端な駐車をしていたのです。

私は慌てて戻り、今日絶対に病院に行くようにと強く言いましたが、家内の仕事先は堺市内で、その日の朝はどうしても外せない仕事があるのでそれを終えてから早退して病院に行ってくる、との返答でした。心配をしつつの仕事中、病院より電話があり「今から奥さんの緊急手術をします。頭に血が溜まっており、頭蓋骨にストロー位の直径の穴をあけて血を吸い出す手術です。」と説明を受け、すぐに病院に向かいました。道中、梯さんに連絡をしたところ、丁度教区総講が始まる直前で、無事に手術が終わるようにと御祈願して下さるとの事でした。術後の担当医から「病名は慢性硬膜下血腫で、頭を強打した衝撃で少しずつ出血し、頭の中に百五十㏄の血液が溜まっていた。もう少し遅ければ命の危険もあったギリギリの状態でした」との説明を受けました。CTやMRIの画像を見せてもらうと、右脳内が血液で三分の一程圧迫されておりました。後で家内に聞いた話によりますと仕事を早退して堺から尼崎まで戻る途中で体調が悪くなり、二回コンビニの駐車場に駐車し休息しながら時間をかけて戻り病院にたどり着いた、との事でした。そういうギリギリの状態にもかかわらず、尼崎から堺の往復運転で無事に病院に着き、又、無事に手術を終えた事に本当に感謝いたしました。

お天目が動いていました事に対して、ずっと何かが引っかかっており、不思議に思いつつ日々を過ごしておりましたが、担当医より家内の状態を聞いた時に「御宝前がこのような目に見える現証でお知らせ下さっていたのだ」とすぐに繋がりました。家内には不安にさせてはいけないのでこの現証の体験を伝えてはおりませんでしたが、術後すぐに伝え、二人とも御宝前にお守りいただいている日々を有難く感謝申し上げると共に、一層ご信心に向かわせていただく姿勢に確証が持てました。今後も更にご信心、ご奉公に精進させていただこうと心から思わせていただいた、有難くて不思議な体験でした。 ご清聴ありがとうございました。

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