指宿からの便り

清風寺〈令和6年10月『今月のことば』〉「指宿からの便り」

 去る8月18日(日)清風寺奄美大島別院・姶良〔あいら〕親会場にて、御会式をお勤めさせていただきました。当日は晴天のお計らいの下、宗務本庁弘通局・山内弘通部長にご出座いただき無事奉修させていただきました。

 その前日まで、折角鹿児島県までご奉公に来ているこの機会にと、前組長・故藤崎満氏の一周忌法要を勤め、そして鹿児島県内でもさらに遠方のご信者や、先日大きな地震のあった宮崎市まで足を伸ばして巡回に行かせていただきました。

 その中で、指宿〔いぶすき〕市にて入院加療中のとあるご信者のお見舞いにも行かせていただきました。普段、中々ご信者方一人一人のお見舞いに行かせていただくことは難しいのですが、担当教務たっての希望でもあり、お見舞いに訪ねることになったのです。

「こんな遠いところまで、申し訳ありません」

と大変喜んでいただきました。

 その後、御会式が終わり大阪へ戻って数日後、1通の手紙が届きました。

「有難うございます。先日はお暑い中、御遠方のところお見舞いいただきまして有難うございました。お忙しくされている御住職様にもったいない事でございました。心から感謝申しあげます。一信者の私には身に余る事でございます。身体が不自由になった為に御会式にも参詣できなくなり、いつも残念な気持ちを味わっております。同じ時間に御題目をお唱えさせていただいておりますが、組内の皆様お一人お一人にお会いしたく思います。

(中略)

 まだまだ暑い日も続くことと思いますが、御住職様、くれぐれもお身体ご自愛くださいませ。
 有難うございました。南無妙法蓮華経 ○○○○」

 お見舞いに訪ねたご信者さんからでした。その方は網膜色素変性症という眼の病気を患っており、大変視野が狭く、はっきりと見えない中で過ごしています。そんな中、御題目を頼りに、他にも膝や心臓など病気と闘いながら毎日を乗り越えているのです。そのような状況を思ったとき、このお手紙を喜んで書いてくださった志に、心から随喜をさせていただいた次第です。

 私たちも、家族、組内の人、一般のお知り合いの中にも、1日を乗り越えるのにも苦しんでいる方がいます。そのような方に声をかけ、共に御題目をお唱えできるように、菩薩のご奉公を進めさせていただきましょう。

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