白血病が、自然と消えてゆくかのように治癒する

西 敏 さん

 私は、昭和14年、大阪市北区芝田にある豆腐屋の孫として生まれました。実家は違う宗旨をしていましたが、今思えば、その頃から清風寺の近くに住んでおり、ご縁があったのではないかと思います。

 成人して、現在の都島北教区に所属される岡元信樹さんのご両親とご縁ができ、いろいろとお世話なりながら私は清風寺にお参りするようになりました。その後、岡元さんの従兄にあたる方と私は結婚させていただくことになったのですが、主人のお母様も、なんと清風寺のご信者でした。これも、ご信心との不思議なご縁だったと感じています。

 さて、私が清風寺でのご奉公(お手伝い)に精を出し始めたのは、42年間働いた梅田の阪急百貨店を定年になる時でした。その時、私をいろいろとお世話くださり指導してくださったのは、私と同じ教区にで組長としてご奉公されている前田志げ子さんでした。前田さんがおられなかったら、今の私はありません。本当にお世話になり、いろいろと教えていただきました。私はこれまで婦人会組委員、教区委員、薫化会教区委員、そして教区長としてご奉公させていただきましたが、その間、10数年の間、病気もせず、よく肥えて元気いっぱいに過ごさせていただくことができました。

 しかしそんな私に、ある日突然、病魔が襲ってきていたのです。

 平成23年のある日、長年お世話になっているお医者さんから「西さん、癌の疑いがあるので大きな病院で調べてもらいなさい」と言われました。私は「えっ、私のどこに癌があるっていうの!?絶対ウソやっ!!」と、とても信じることができませんでした。

 しかしその後、血液検査を何度も受けた結果、担当の先生が一枚の紙を私に渡しながらこう言いました。「西さん、これを持って、PETの検査を受けてください」渡された用紙を見ると、「病名『成人T細胞白血病』」と書いており、「ええ!私、白血病なの!?」と驚きました。その後、体重がどんどん減り続け、約20㎏も落ちていきました。あきらかな白血病の症状です。

 ところが、「まだ死にたくないなぁ」と思う反面、そこまで気にもしていない自分もいました。

 その後、2週間の入院で抗癌剤を2回投与したのち、通院5ヶ月の間にも抗癌剤治療を続けました。現在は2ヶ月に1回の血液検査だけで済んでいます。数値もずっと良くなる一方で大変ありがたいです。これは御宝前様のお陰だと、そしてこれまでたくさんお役を頂いてご奉公させていただいてきた功徳のお陰だと、感得しております。そして、これまでずっとお寺にお参りをさせていただき、お教務さんの御法門もたくさん聴聞させていただいたお陰で、大きな病気にも不安になることなく、この度のことを仏様に全てをお任せができたのだと思っています。

 お寺に行くと、ご信者の皆さんから「それで、白血病どうなったん?」と聞かれます。私は「何処かへ飛んでいったと思うわ!」と答えるようにしています。今では、自分は本当に過去に白血病だったのかと疑ってしまうくらい、元気に過ごさせていただいております。

 お寺にお参りする度に、御宝前に座っていらっしゃるお祖師さま(日蓮聖人)のお顔を見ると、いつもにっこり笑っていらっしゃるように思えます。やっぱりご信心をしていて良かったと、今、心から思えます。清風寺とのご縁を結んでくださった方々、そしてご奉公を私に教えてくださった方々には、感謝をしてもしきれません。この喜びを忘れず、少しでもご恩返しができるよう、これからもご信心に励んでいきたいと思います。

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