目的地が定まれば一念一行は揺らがず

令和8年1月 池本良説〈仏教のおはなし〉「『目的地が定まれば一念一行は揺らがず」本門佛立宗 清風寺

 目標や目的地を先に定める大事はどの分野にも共通である。

 企業なら将来の売上計画、受験生なら志望校、家庭なら老後の設計など、行き先を明確にしてこそ日々の判断が整い、迷いなく歩めるのである。

 コダックは世界のフィルム写真文化を支えた巨大企業であったが、

デジタル化の到来を知りつつ過去の栄光に固執し、社内の反対を恐れて自ら開発したデジタル技術を封印し、

結果として潮流に取り残され破綻した。

 スマートフォンの生みの親であるジョブス氏は

「今日が人生最後の日でも本当にこれをしたいか」

と自問し続け、死を見据えることで余計なものを削ぎ落とし、選択の質を高めた人物である。

 私たち佛立信者の最終目標は臨終即寂光浄土参拝である。

 この目的地を確かに思い定め、そこから逆算すれば、日々の菩薩道が自ずと整い、功徳の歩みを着実に進めることができるのである。

 菩薩道とは身近な人に寄り添い、困難に手を差し伸べ、御題目をもって励まし導く行いである。

 目的地が定まれば一念一行は揺らがず、成仏への大道を進むのである。

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