経済学で「サマリタンのジレンマ」という概念がある。
これは
「(善きサマリア人の)助けたいという善意の行為が、相手の自助努力を損ない、依存や怠惰を生む」
という意味だ。
エチオピアは1970~80年代にかけて深刻な干ばつと内戦に見舞われ、数百万人が飢餓状態に陥いった。
この時に長期にわたる食糧援助が行われたが、結果的に自国農業の生産意欲や市場構造を損ねてしまった。
1964年に日本政府からブータンに派遣された植物学者・農業技術者の西岡京治氏は、28年間にわたり稲作・野菜栽培技術の改善や農業インフラ整備などを支援した。
ブータンの食卓には日本米や日本と同じ野菜が並び、今なお西岡氏による支援はブータン国民の生活と幸福を支えている。
日蓮聖人は、何故に身命を惜しまぬご弘通ご奉公を貫徹されたのか。
それは後世に「信心」を伝えるためだ。
信心さえあれば、誰もが苦難を乗り越え幸福を掴むことができる。
無償でモノを配り、イベントを開催してお客を喜ばすだけでは「法華経の信者」は一向に増えない。
「信心=生きる智慧」
を伝えるのが本門佛立宗だ。











