財のご利益で、より御講が奉修し易い新居を購入

中森 淳 さん(右)

 昨年6月に新居を購入した際に頂戴したご利益についてお話させていただきます。

 以前は、結婚と同時に購入した築35年の鉄骨長屋の中古住宅に住んでいました。古く狭い住宅でしたが、私の兄がリフォームをしてくれたおかげで、とても気に入っていました。唯一の問題点は、御宝前のお部屋が三階にあることでした。その部屋は風通しがよくて暖かく、家の中で一番良い部屋でしたが、御講の度に参詣者には梯子のような階段を登っていただかなくてはなりませんでした。結婚後5年で娘を授かってからは狭い家に荷物も増え始め、御講の準備も大変になり、いよいよ一階に御宝前をおまつりできる家に引っ越したいと、本格的に思うようになりました。

 以前御講師から「広い家に住みたければ、まずは仏様のお住まいである御戒壇を、立派なものにさせていただきなさい」と教わったことを思い出し、同じ教区内のご信者さんから大きな御戒壇を譲り受けました。しかし引っ越しの話は一向に進まず、「御宝前様もこの3階の部屋を気に入ってはるんやな」と笑って過ごしていました。

 間取りの他に、購入金額も大きな問題でした。当時住んでいた家の住宅ローンの残債務もある上、50を過ぎた私が大きな負債を抱えると、今後は住宅ローン返済の為の人生になりかねません。そんなことではお寺のご奉公にも差し支えます。「どうかお計らいのもと、理想の家に巡り逢えますように…」との想いで、私は財のご奉公に気張らせていただくことにしました。本山初灯明料をはじめ各種ご有志に、特に護法会(お寺を護持するための基本財源)の増口には毎年夫婦で励ませていただきました。

 すると、すぐにご利益です!収入は増えませんでしたが、住宅ローンの金利や電話料金、また給料から天引きされていた金額等が下がるというお計らいを、毎年いただくことができました。そして少し時間はかかりましたが、とうとう今の住宅と巡り逢うことができました。築40年の中古物件ですが、鉄筋コンクリート造の頑丈な家で、1階には二間続きの和室、流し台とトイレもあり、御講を奉修するためのような間取りです。広さも十分で、場所もそれまで住んでいた家の近所にあり、娘に転校の必要もありません。文句のつけようのない住宅でしたが、広い反面、販売価格も高額で、手続きを進めるには躊躇しました。

 ところが、その家の持主は私達の希望額で良いと言ってくださったのです。更に、新規の住宅ローンの金利も驚くほど低く、毎月の返済額も何とかやっていける金額となりました。また、以前の自宅も予想より高い値段で売れ、残債務を消すことができました。その結果、私は八〇歳まで住宅ローンを抱えることになったのですが、それも御宝前様から、「80歳まで元気に仕事とご奉公に励みなさい」と言われているのだと、前向きに捉えています。

 引越後は真っ先に、担当お講師に無理をお願いして御導師と御住職に転宅御礼御講を奉修いただきました。この自宅の道場が、少しでも上行所伝の御題目が世に弘まるお役に立つように、家族揃ってしっかりと護持させていただきます。

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